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母の認知症に備えたい・・・(老い支度・認知症対策信託)

「母の認知症に備えたい・・・」

① ご依頼者様からいただいたご相談内容

母は、父が亡くなってから、自宅で1人暮らしをしています。

ただ、最近体の調子が悪く、いよいよ在宅での独居生活が難しくなったら、介護施設へ入所するほかないと考えております。

預貯金は、若干の定期預金はありますが、その他は年金が入ってくる程度で、そこから生活費を支払うと、そこまで多くは残りませんので、毎月の施設費用を払うには、自宅を売却して、その代金を施設入所費用にあててもらいたいと思っています。

 

ただ、母が認知症になってしまうと、自宅の売却も直ぐ簡単にはできなくなくなると聞きますし、

最近は銀行も本人確認が厳しく、預貯金も凍結されてしまうと聞きます・・・。

何か良い方法はないでしょうか?

② 解決方法

ご相談者様の御希望を叶える良い方法として「認知症対策信託」をご提案します。

具体的には、お母様の不動産や定期預金にしていた大きな金額の金銭を信託財産として設定することとし、長男さんを財産管理者である受託者とした上で、

不足時の生活費のほか、必要が生じた際にタイミングを見計らって長男さんが売却し、その売却代金で施設費用を払ってもらうという受益権を受け(受益者)、お母様ご逝去後は、長男が財産を引継ぐ(帰属権利者)

という信託をご提案しました。

 

③ 認知症対策信託の効果

これで、ご相談者様が希望されていたことを実現する仕組みが出来上がりました。

 

また、後日、「無事に受託者名義で信託不動産(自宅)が売却出来ました!」とご連絡を頂き、

スムーズな売却も実現できたと大変喜んで頂けました。

※プライバシー保護のため、事例の内容は一部変えております。

④ 担当弁護士のコメント(家族信託のポイント)

 

家族信託の登場で、従来の民法では十分対応できなかった部分についても、

新しい解決方法を提案することが出来るようになってきました。

今回の「認知症対策信託」も、従来からの後見制度では柔軟かつ迅速には対応できなかった部分について、家族信託で解決出来た事例です。

 

※最近、「いざ認知症になってしまった段階で売却しようとしたら、信託契約書が不十分な内容であったため、売却が出来ないと言われてしまった」とのご相談も寄せられています。

※その他、市販の書籍やインターネット上のひな形を色々と組み合わせて作成した結果、

 ・信託登記が出来ない

 ・多額の課税をされてしまう内容になっている

 ・信託口口座が開設出来ない

 ・融資が受けられない

 ・遺留分減殺のトラブルが起きてしまった

といったトラブル事例もあります。

 

このような悲しいトラブルを未然に防止し、適切に生前対策を実施されようとしたご相談者様の「想い」を実現するため、弁護士として安心安全な信託設定のお手伝いをさせて頂ければと思っております。

是非、ご相談ください。

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